<自民総裁選>争点なき「次の首相」争奪…告示
毎日新聞 9月14日(金)22時6分配信
自民党総裁選に立候補し、所見発表演説会に臨む(左から)安倍晋三元首相、石破茂前政調会長、町村信孝元官房長官、石原伸晃幹事長、林芳正政調会長代理=東京都千代田区の同党本部で2012年9月14日午前、藤井太郎撮影
14日告示された自民党総裁選は5候補が乱立し、26日の投開票へ向けた論戦がスタートした。ただ、14日の共同記者会見では政策面の明確な争点は見当たらず、目立ったのは派閥の是非をめぐる見解の相違ぐらいだ。決選投票をにらみ、「派閥連合」系と「脱派閥」系に分かれてしのぎを削る選挙戦を反映。次期衆院選で政権奪還を目指す自民党にとって「次の首相」争奪戦の色合いが鮮明になった。
【票はどこに?】自民党総裁選の各派閥の支持傾向
「派閥よりもまず党があるべきで、国民の論理と違うところで動くのはあるべきではない。自民党は国民の共感を得る政党として近代化の道を歩まなくてはならない」
石破茂前政調会長(55)は党運営の「脱派閥」化を主張した。安倍晋三元首相(57)も「派閥の論理が絶対的なら、そもそも私は立候補できない」と述べ、所属する町村派会長の町村信孝元官房長官(67)からの制止を振り切って立候補した立場をアピールした。
石破、安倍両氏が意識しているのは、派閥長老の後押しを受ける石原伸晃幹事長(55)との差別化だ。最大派閥の町村派に影響力を持つ森喜朗元首相は町村氏、第2派閥・古賀派の会長、古賀誠元幹事長は林芳正政調会長代理(51)を支持する一方、1回目の投票でどの候補も過半数が取れない場合に上位2候補で行われる決選投票では、石原氏を支持する考えとみられる。
石原氏は「老壮青が心を一つにしないとこの国の未来はない。教育機関として政策集団は評価できる」と効用を説き、町村氏も「派閥が悪いとわざと言う議員を理解できない」、古賀派の林氏も「今の派閥には教育機能がある」と肯定した。
政策論議は低調だ。出馬を断念した谷垣禎一総裁が後継総裁に託した消費増税をめぐる民主、自民、公明の3党合意については、全候補が継承を表明。自民党は野党転落後、民主党との違いを打ち出そうと「保守回帰」を強めており、憲法改正や集団的自衛権の行使容認などで5候補は足並みをそろえる。
次期衆院選後の連携の相手先として、橋下徹大阪市長が結党を宣言した「日本維新の会」を重視するかどうかについても、各候補が「時期尚早」などと明確にしなかった。安倍氏が憲法改正などを実現するうえで「維新の会のパワーは魅力的だ」と語った程度だ。
横並びが目立つ議論に「金太郎あめのようだ。他の候補と何が違うのか」との質問も出た。【坂口裕彦、吉永康朗】
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